9月の福岡

もう2カ月くらい経ってしまったが、9月に1泊で福岡へ行った。
イル・パラッツォに泊まる。
ぶらぶらと散歩をしながら、ネクサスワールド、アクロス福岡キャナルシティ、赤煉瓦文化館(辰野金吾)などを見る。「ウィズ・ザ・スタイル」1階のレストランでランチとお茶。テラスでゆっくり読書。
旅の目的は、東京を離れてゆっくり読書や考え事をすること。『錯乱のニューヨーク』を携行して読んだ。ホテルでも機内でもゆっくり読書。

ネクサスワールドにせよ、キャナルシティにせよ、イル・パラッツォにせよ、内部の機能と外観の意匠がほとんど必然的な関係を結んでいないように見える。ポストモダニズムの世界観だ。続けてそういう建物を見たせいか眩暈がする。
内部の機能と外観の意匠が切り離されている建築群の光景を、現代日本で暮らす僕たちは見慣れているはずだが、上記の建物では、外観の意匠の無根拠さが強すぎるせいで、「内部と外部の断絶」をより強く感じてしまったのかもしれない。ちょうど『錯乱のニューヨーク』の中で、コールハースはこの事態を「ロボトミー」と名付けて、そのプロセスをニューヨーク摩天楼を舞台に鮮やかに説明している。

ところで、「イル・パラッツォ」は、シングルルームでも27平米で、バスルームは広く、160センチのクイーンベッドで、大変居心地がよい。福岡へ行く際は、ぜひまた泊まりたい。
http://www.ilpalazzo.jp/










錯乱のニューヨーク (ちくま学芸文庫)

錯乱のニューヨーク (ちくま学芸文庫)