2013-06-01から1ヶ月間の記事一覧

『壁』(安部公房/新潮文庫)を読む。

連続的な短編で構成される小説作品。 夢か現実か分からぬ幻視のようなシチュエーションがめくるめく展開される。 シュールレアリスムの強い影響を感じる不条理な世界。 極度にロジカルたろうとする『他人の顔』の作者と同じによる作品とは思えないほど、異な…

『小松左京セレクション1.日本』(河出文庫)を読む。

本書は、いくつかの長編のエピローグやあとがき、そしていくつかの短編とで構成されている。 直接的に戦争を題材にした「地には平和を」「戦争はなかった」などの短編だけでなく、「物体O」「日本沈没」などの甚大な災害によって日本が壊滅する作品の中にも…