■代官山の複合商業施設「SARUGAKU」(設計:平田晃久さん)へ。コートヤードを囲んで白亜の6棟が分棟して建つ。「代官山らしさ」を肯定し継承した形式。誰が見ても「正解」と思えるのではないだろうか。各棟3フロアずつテナントが入れるが、地下1階や2階には、まだ空きがある。
平田氏設計の「r-minamiaoyama」と同様、外部階段が「さあ、こっちへ上がっておいで」と人々を呼びかけている。
■ヒルサイドカフェで、某デザイナーさんの取材。「“人のために”や“社会のために”が何よりのエネルギー源。そうなると、モダニズムとかアイデンティティーとか、そんなの小さなこと」などなど、2時間以上熱く語ってくださった後、大きなスーツケースを転がし颯爽と旅立っていった。
中途半端に時間が余り、そのまま残って、原稿書き。このカフェは、適度に静かで、適度に騒音があり、適度に人や車が動いており、適度に広く、適度に座席が離れており、テーブルの大きさにもゆとりがある。イスも座り心地がいい。店員さんが客を急かす素振りも一切なく、常に穏やかで紳士的な時間が流れている。物思いにふけったり、原稿を書くのに最適。こうした環境の成立には様々な要因があろうが、少なからず設計者・槙文彦氏の力量によるだろう。ここで過ごす度に、その力量に感服する。
■ヒルサイドフォーラムにて「ハインツ テーザー建築展」へ。木漏れ日のような光を模型で見せる努力をするなど、充実した展示。ポエティックな光の演出をした教会や、重厚な壁を持つ17世紀の建物のリノベーションなど、とても西欧を感じさせるプロジェクトの数々。日本で暮らしていると、こういうプロジェクト自体にリアリティーを持ちにくいが、東京もこうしたプロジェクトが可能になる都市に一歩でも近づいてほしい。
オーストリア版カルロ・スカルパか。
http://www.hillsideterrace.com/art/080115.html
■銀座で、サルヴァトーレクオモがリニューアルされた「BOTTEGA」にて、付近で働くデザイナーさんと打ち合わせ。
http://www.salvatore.jp/information/2007/11c.html
■八重洲にてジュエリー店を撮影。