オススメのカフェ(&ダイニング)シリーズ。

本日は、大阪の「フェスティバール&ビアホール」。ロケーションは、昨年、大阪・中之島にオープンしたフェスティバルプラザの2階。
エントランスは、タイル貼りのトンネルで、「内部は、もしかしてバーのような空間なのか」と思わせるが、入店してみると、意外にも店内は陽光が降り注ぐ健康的な空間。
いただいたパスタのランチは、オイル(オリーブオイルかな)が効いていたがサッパリしていて大変美味しかった。ランチタイムは、サラダ、パン、ドリンクがビュッフェ形式。パンやサラダのバリエーションがさほどあるわけではないのだが、居心地がいいので、あまり気にならない。
店内の内装をよく見ると、実は、内装デザインらしきことはほどんどしていない。床にはフローリングが貼られているものの、壁面1面はコンクリート打ち放しで、壁面2面はガラス張り。天井は、配管剥き出しで、かろうじてボトルを用いたシャンデリアがアクセントになっている程度。ところが、内装らしきものがほとんどないことなど、まったく気にならない。気にならない理由は、天井の高さとガラスの大開口だ。天井が大変高いので、配管が剥き出しであることが気にならない。また、ガラスの2面大開口のおかげで、客の意識はなんとなく屋外のほうへ向くので、店内に意識がいかない。目の前が川と高層区道路なので、隣接して建物が立っていないため、とても開放感がある。決して良い眺めとは言えないのだが、この開放感が大変気持ちいい。
つまり、内装に資金をかけなくても成立するような「区画選び」と「業態設定」をした事業者がえらいわけだ。その事業者というのは、ポトマックという飲食店運営会社。神戸が本拠地なので、神戸での出店が多いが、東京にも出店している。例えば、丸の内に昨年オープンした「東京ビアホール&ビアテラス14」なども、このブログで紹介したが、これも「フェスティバール&ビアホール」と同様に、さほど内装に資金をかけていないように見えるが、テラス付きの開放的な区画を活かして、居心地のいい空間づくりをしている。また、反対に、有楽町のダイニング「バルバラルミュウ」は、屋外を眺められる開口部がまったくないのだが、店内全体を暗いラウンジ風に仕上げているため、開口部がないことによる閉塞感を感じさせない。なお、このバルバラシリーズは、何店舗もあるが、いずれも居心地のいい空間だ。その他、音楽演奏を聴けるライブレストランなども出店している。
まだ本拠地神戸の店に行ったことがないので、正確には言えないのだが、このポトマックという企業は、現代の若い客層(20代〜40代くらい)がどんなメニューとどんな雰囲気の空間で食事をしたいと考えているのかを大変的確に把握している。その結果として、メニュー、サービス、内装、価格帯、BGMなどの各要素が大変バランスよく実現される。だから結局、上述のように内装らしきものがほとんどなくても、全体として「なんだかいいお店だった。また来よう」と客に思わせる。
ちなみに、同じく「現代の若い客層がどんなメニューとどんな雰囲気の空間で食事をしたいと考えているのか」を的確に理解して、それに応える飲食店づくりをしている企業として、カフェカンパニー、ヒュージ、ミュープランニングアンドオペレーターズも挙げておきたい。また、「てけてけ」という居酒屋を東京を中心に展開している「ユナイテッド&コレクティブ」という飲食店オペレーターも、今後その一角に食い込んでいるかもしれないと感じている。

いずれにせよ、「フェスティバール&ビアホール」へは、また来阪の際に立ち寄ってみたいと思う。今度は、夜の時間帯に行ってみたい。
 
大阪府大阪市北区中之島2-3-18
http://www.potomak.co.jp
http://r.gnavi.co.jp/k113432/
 
〈勝手に採点〉
 ロケーション ★★★★☆
 メニュー ★★★★☆
 サービス ★★★★☆
 インテリア ★★★☆☆