東京・表参道のスパイラルガーデンにて、2014年4月6日(日)まで開催中の「市川裕司展 –世界樹-」を見ました。

「五島記念文化賞 美術新人賞研修帰国記念」と銘打った個展。
  
透明フィルムに金属箔でリンゴや幾何学図像が描かれています。二次元の作品なのに、不思議な奥行き感。現代版の屏風でしょうか。
空間に馴染む大きなサイズによって、作品が、視覚だけでなく身体に働きかけてくるように感じました。サイズという「量」それ自体が、体験の「質」に寄与しているように見えます。つまり、この作品を、小さなサイズで見たら、これほど興味を引かれなかったのではないか。実際に会場に額装された小さな作品も展示されているので、見比べてみてください。
  
なお、プロフィールによると、作者の市川裕司さんは、1979年生まれで、多摩美大で日本画を専攻した後、ドイツ・デュッセルドルフへ1年間滞在されたそうです。
気になって、市川さんのこれまでの作品をウェブサイトで見てみました。やはり興味深いです。どうやら市川さんは、金箔やフィルムという極薄の二次元素材を使いながら、それらをいかに三次元の作品に展開できるかを試みているように見えます。そして、空間化する際のキーワードは、「大きさ」「光」「反射、透過」「僅かな凹凸」ではないかと思います。
ぜひ建築家や空間デザイナーとコラボレーションしてほしいです。
 
市川裕司 展 − 世界樹
スパイラルガーデン(東京都港区青山5-6-23)
2014年3月29日(土)〜4月6日(日)

 
 
         
An interesting art exhibition “YUJI ICHIKAWA EXHIBITION -World tree-” is held at Spiral Garden ,Omotesand Tokyo.
YUJI ICHIKAWA is a japanese artist, was born in 1979.
His artworks are made of transparent films gilded with gold leaf (“kinpaku” in japanese).
It can be said that his work is a modern type of “Byobu”, which is traditional Japanese screen.
  
  
YUJI ICHIKAWA EXHIBITION -World tree-
at Spiral Garden (http://www.spiral.co.jp/en/)
2014.3.29 sat - 4.6 sun