◆2013年9月14日にオープンした「mAAch マーチ エキュート 神田万世橋」へ。

場所は、御茶ノ水秋葉原の間くらい。
場所性と歴史性を活かした商業施設。
通過する電車を間近で見ることができます。子供でなくても、電車オタクでなくても、十分に興奮します。
下には川、上には線路。つまり、交通のラインに寄り添うように立っている商業施設です。しかし、行き交う電車や小舟を眺めていると、それだけで、少し日常を離れて無心になることができるような気がします。『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』(村上春樹)の中で、主人公が駅のベンチに座って電車をただ眺めているシーンが登場しますが、その気持ちが、少し分かるような気がします。
何度もリピートしたい、落ち着きのある商業施設。
 
マーチ エキュートを訪れる際には、今年春に御茶ノ水駅前にオープンした大型開発「ソラシティ」「 ワテラス」も合わせて訪れましょう。
 
http://www.maach-ecute.jp/
http://www.gotokyo.org/jp/tourists/topics_event/topics/130909/topics.html


◆アーティストの森万里子さんの個展「Infinite Renew (無限の再生)」へ。
場所は、表参道「エスパス ルイ・ヴィトン 東京」にて。9月28日より。
迫力があります。まずは、理屈抜きに、「きれい」「なんだか、すごい」、と驚くことができます。
日常生活の中で、「おおっ」と素直に驚くことができる物体に、私たちはどのくらい出会えるでしょうか。その意味でも、この展覧会に好感を持ちました。
展示作品は、主に立体作品。どれも、有機的でありながら、幾何学的。人間的でありながら、宗教的。
特に、天井まで届く巨大な作品「Infinite Energy I, II, III」は、らせん構造がDNAを連想させますが、同時に、その巨大さゆえ、ハリケーンや樹木などの自然現象も想起させます。
  
なんといっても、これだけハイクオリティー現代アート展を無料で開催し、豪華なブックレットまで無料で配布し、作品撮影も可能という、ルイ・ヴィトンの高い企業メセナ意識に改めて感心。もちろん、こうした文化活動は、一種のブランディングであり、それによって高いブランドイメージを維持し、店舗での売り上げ向上につなげているのでしょうが、例えそうであっても、純粋にアート展として、毎回高く評価できる内容だと感じます。ルイ・ヴィトンの底力。さすがです。
  
アートやインスタレーションに興味のある方には、大変オススメの個展です。ぜひ、夕方から夜になる、5時半か6時くらいに会場へ訪れてみてください。

会期は、2014年1月5日(日)まで。
http://espacelouisvuittontokyo.com/ja/