こんにちは。最近のことをまとめてアップしておきます。

 
◆これは素晴らしい。
見応えのあるアート展です。
エスパス ルイ・ヴィトン東京(表参道)で開催中の「Urban Narratives -ある都市の物語-」。
インド人アーティスト4名による現代美術展です。11作品のうち8作品が新作。
急速に発展するインドの都市を舞台に、彼らの作品は、大きな都市問題や小さな日常生活をインパクトのある表現によって切り取っているように見えます。
これらの作品が表現しているテーマは必ずしもインドに限った事柄ではなく、中国、中東、南米などの成長著しい都市にも当てはまるかもしれません。その意味で、多くの観客が問題意識を共有できそうな作品です。
夜の時間帯にもう一度観に行きたい。
 
2013年1月26日(土)〜5月6日(月)
東京都渋谷区神宮前5-7-5 ルイ・ヴィトン 表参道ビル7階
開館時間:12:00〜20:00
 



◆先週、取材でとても面白いカフェに行ってきました。その名も「hontoカフェ」。DNP大日本印刷)の施設で、市ヶ谷にあります。
ドリンク片手に、電子書籍ストア「honto」で販売中の電子書籍を「立ち読み(試し読み)」できます。
ここはやはり「商店建築」編集部としては、インテリアに注目するわけですが、インテリアが面白いんです。インテリアデザインを手掛けたのは、デザイナーの大塚則幸さん。
壁面には、活版印刷を思わせるインゴットの文字が無数に並んでいます。ところが、少し離れてこの壁面を見ると、その無数の文字はだんだんドットの集合体に見えてきます。つまりこの壁面は、フィジカルな読書とデジタルな読書を架橋するというこのカフェのコンセプトを体現しているわけです。現場で思わず「なるほど」と呟いてしまいました。
「hontoカフェ」という店名の含意は、「本当カフェ」「本とカフェ」だけでなく、もしかして「フォント・カフェ」でもあるのでは、と想像が広がってしまうわけです。
これは、オススメの施設です。
なお、地下にはDNPの技術を利用した子供用のアトラクションもあるので、ファミリーでも楽しめます。
 
 東京都新宿区市谷田町1-14-1DNP市谷田町ビル
 
     
 
◆代官山のヒルサイドフォーラム(東京都渋谷区猿楽町18-8 ヒルサイドテラスF棟)で開催中の「続・キギ展 集合と拡散」。
取材の帰りに通りかかって、何の予備知識もなく見たのですが、なんとも詩的で実験的な作品が並んでいました。
どれも、アイデアから作品へと成長する途中段階という印象のアートワークで、まるで上質な短編小説集を読んでいるような気分になりました。
アートディレクターの植原亮輔さんと渡邉良重さんによる四つのプライベートワークとのこと。
代官山にお出かけの際は、ぜひ。2月24日(日)までです。
        
 

◆週末の夜の自由が丘は、意外と人が少ない。物販店が多いせいだろうか。
     
 

◆商店建築オフィシャルブログ、更新致しました。
2月号の目玉記事を拾い読み。そんな内容です。
 
主なテーマは、「生まれ変わったルイ・ヴィトンの空間デザイン戦略」。
誌面に書ききれなかったアートの話も盛り込みました。
http://www.shotenkenchiku.com/blog/new/entry-450.html

リニューアルされた「ルイ・ヴィトン銀座並木通り店」の1階と2階の空間デザインを手掛けたのは、デザイナーのグエナエル・ニコラさんです。
2月号の誌面には、ニコラさん自身が解説する「ルイ・ヴィトン銀座並木通り店」のデザイン戦略が載っています。写真を見ながらお読みいただけると、「高級ジュエリーを販売するフロアは、こんなことに重点を置いてデザインしていくのか」と発見があるのではないかと思います。
 
デザインやお仕事のヒントに、どうぞ。
  
 

◆表参道に建設中の複合ビル「オーク表参道」。ハナエモリビルの跡地です。
完成が近づいてきました。今年春のオープン予定です。
このコーナーの部分に入居するのは、COACH。店舗のデザインを手掛けるのは、重松象平さんらOMAニューヨークオフィスとのこと。
オープンが大変楽しみです。
 
 
 

◆代官山の街並みを牽引してきたデザインボキャブラリー。

面。
直線。
ルーバー。
ホワイト、シルバー。
奥を感じさせる空間のレイヤー。
簾のような、どこか日本的な感覚。
品格。
シャープさ。
 
インパクトのある瞬発的な感動もよいけれど、このような何度見ても飽きない、じわっと深みのある感動が建築空間や街並みの中に増えるといいなと思います。
 
 

◆渋谷Qフロントの大型ディスプレイに映像が流れていない。
巨大なポスターが貼られている。
節電だろうか、法規的な問題か何かだろうか。
 
 
 

◆いつの間にか渋谷にアパホテルがオープンしていました。
調べてみたら、2012年11月に新築オープンした「アパホテル渋谷道玄坂上」。
エントランスなどの共用スペースは、オシャレにつくられているようです。
1、2階にはダイニングカフェが入っており、朝食に対応してくれる。
客室は、シングルとダブルがあるが、いずれも11?だそうなので、実際には一人で宿泊するのが、せいいっぱいだろう。ビジネスホテルのシングルルームとしては、かなりミニマムなスペースである。15平米くらいあると、なんとかスーツケースを広げることができるが、11平米では、それも難しい。
にもかかわらず、なぜダブルベッドの部屋が設定されているのか。もちろん少しでも広めのベッドで寝たい出張客がダブルベッドの部屋を選択すれば、少し客単価を上げられるからだろうが、それだけではなく、おそらく、アジア圏からの旅行客がシングルルームに二人で宿泊してしまうというケースがあるそうだから、そうした客を想定しているのだろう。
同じく渋谷近辺に昨年オープンした宿泊特化型ホテルと言えば「ドーミーインPREMIUM渋谷神宮前」があるけれど、ドーミーインのほうが、価格帯がやや高いけれど、シングルルームで13平米あるし、なんといっても大浴場がある分、満足度が高いかもしれません。

いずれにしても、今後も宿泊特化型ホテルの競争は激化しそうです。宿泊特化型ホテルの開発のポイントを整理した参考書、増刊号『コンパクト&コンフォートホテル設計論』を早めに出版しておいて、よかったです。
http://www.shotenkenchiku.com/blog/other/entry-359.html

 
 

◆おっ、ワッフルとコーヒーで、500〜600円?!
これは、平日のおやつタイムに良さそうです。仕事の合間に立ち寄ってみたい。
場所は、カフェ&ギャラリー「ブロックハウス」。原宿や明治神宮前が最寄り駅です。明治通りから少しだけ細道をはいったところです。
 
ちなみに、この建物は、建築専門誌にも紹介された興味深い建物です。
ワッフルと一緒に、空間も堪能してみてください。
 
http://blockhouse.jp/access
東京都渋谷区神宮前6-12-9
 
 

◆2月8日にオープンした「スタージュエリー銀座店」へ早速お邪魔してきました。
新しい旗艦店です。地下1階はブライダルジュエリーの専門コーナー。

キラキラ感と素材感の両立した空間デザイン。街路が店内に延長していったようなインテリアデザインなので、ジュエリー店にありがちな敷居の高さが緩和されています。そのため、入店しやすい雰囲気です。(もちろん敷居の高さが重要なお店もありますが、このスタージュエリーでは、価格帯を見ても、幅広い年齢層のお客さんをターゲットにしているように見えるので、入りやすさは重要と言えそうです)
特に1階店内では、まるでウインドーショッピングをしながら路地を歩いているような感覚が印象的でした。
地下1階には、商談用の多様なスペース、バーカウンター、オリジナルソファなどが設けられ、長時間ゆったり過ごせる空間です。

銀座にお買い物へ行った際は、ぜひどうぞ。
男性陣には、今年のホワイトデーのプレゼント探しにちょうどいいかもしれません。
         


◆先日、興味深い取材に行ってきました。
アジアデザインアワード大賞受賞作を、設計者自らが案内する。そんな見学会です。
空間は、パレスホテル東京(商店建築2012年6月号掲載)のチャペル。祭壇の背景は、うっとりするような丸の内の夜景。
設計者は、乃村工藝社のデザイナー、平田裕二さんです。
 
開業から、約9カ月。このチャペルの予約は、今年の秋まで埋まっているとのこと。
デザインコンセプト、素材選び、構造体のスタディー、メンテナンス性など、いろいろな話題が飛び出しました。

その見学会の様子を、編集部公式ブログにアップいたしました。
結婚式場をお探しの方にはオススメの会場です。
1/50スケールの模型と実物を比べていただくと、デザイナーの方がどんな模型でプレゼンテーションをしているのか分かり、とても面白いと思います。
お時間あるときにご覧くださいませ。
http://www.shotenkenchiku.com/blog/new/entry-452.html
           
 



東京港の青空に、グルっと一筆書き。
素材感もスケール感も人間的でないせいか、こうした土木構築物は好きになれないのですが、こんなに幾何学的だと、爽快さを感じます。
現代美術家、ロバート・スミッソンのランドアートを連想した、と言ったら褒めすぎでしょうか。

 
 


ホテルグランヴィア大阪の27階「グランヴィアフロア」に投宿してみました。
今年春にオープンしたフロアで、少々気になっていました。
大きなベッドや大きな窓は大変快適だが、そのくらいなら、最近のビジネスホテルにもある。周辺のビジネスホテルや宿泊特化型ホテルの2〜3倍の宿泊単価を取るならば、「水回り」や「音響機器」といった五感を満足させる設備を充実させねばなりません。その点、このグランヴィアフロアでは、天井に設置されたBOSEのスピーカーからテレビやiPodの音声をステレオで楽しめます。しかも、そのスピーカーは、ちょうどベッドの上に設置されているので、寝ながら聴くのに最適。これは、テンションが上がります。(この「テンションが上がる」という感覚は、ビジネス系のホテルデザインにとって重要なファクターだと言えます)
バスルームには、ゆったりしたバスタブとレインシャワーがあり、快適。しかも、バスルームにもスピーカーが設置されており、音楽やテレビの音声をバスルームにも流すことができます。これは、素晴らしい。ペニンシュラホテルやセントレジスホテルのような高級ホテルでは、バスルームにスピーカーやテレビが設置されているのは当たり前のことですが、グランヴィアクラスのホテルでバスルームにスピーカーが設えられていると、快適性が格段にアップ。というわけで、風呂に2度も入ってしまったわけです。
もちろん、室内にコンセントが多めに設置されていますし、このフロアでは、wifiが自由に使えるようなので、ビジネス利用の方に大変オススメです。

考えてみれば、このホテルグランヴィア大阪は、駅構内に直結しているので、立地の上では、最高と言えます。立地が最も重視される都市型ホテルにとって、これは実に好条件。ところが、そうしたホテルでさえ、今やうかうかしていられないという競争激化の現状を、この「グランヴィアフロア」への投資が物語っているように見えました。