neyn 遊中川 うつわ展 万華鏡の視覚

■色校正。

■編集会議。今回はガラリと趣向を変えた会議形式。皆でブレーンストーミングをすると、他人の発言に刺激を受け、自分一人では思い出さなかったであろうことを思い出したり、思いつかなかったであろうことを思いついたりする。この化学反応を使わない手はない。ただし、個人個人が日頃から情報収集や思考をしていることと、会議中にメンバーとシンクロして思考するコツを掴むことが必要だろう。

ミラノサローネに関する打ち合わせ。今年はユーロルーチェもあるから、 フィエラでの取材が忙しそうだ。今年は僕自身はミラノに行けないのだが。。。
http://www.milanosalone.jp/

■撮影や取材の段取り。ある建築家さんと取材の可否をめぐってもめたが、建築主さんのご協力により、段取りは順調に進む。
建築が立つということは、「社会的な事実」である。景観としての建築は、建築家の手を離れ、さらには、建築主の手も離れ、都市を行き交う不特定多数の人の共有物となる。その建築物を誰がどのように見て、どのような印象を受け、どのように他人に伝えるかは、建築家も建築主もコントロールできない。だからこそ、建築家の責任は重いし、建築家という職能は尊敬に値するのだ。その責任を背負う気がないのなら、衆目に晒される街中に建築など建てるべきではない。

■ミッドタウン地下1階の「neyn」でドーナツを食べる。大変美味しくて、幸せな気分になる。カフェラテも美味しいので、ドーナツの味わいをアップさせている気がする。
1年限定ショップのため撤退しやすい内装にしているのだろう。イートインスペースは、テナント区画に小屋を挿入したようなつくり。その小屋と、小屋に合ったスケールの家具が、心地よいヒューマンスケールをつくっている。北欧にはこういうドーナツ屋があるかもしれない、と思わせるような穏やかで知的な空間。
http://www.neyn.com/

■ミッドタウン「遊 中川」に寄る。
暖簾をルーバーのように使うことで、共用通路からの視線をさえぎらないように工夫されている。カウンターうしろの、引き出しが並んだような壁面も印象的。
設計は、若手建築家の宮澤一彦さん。
http://www.yu-nakagawa.co.jp/yu/tokyomiddtown090317.html
http://www.mzaa.jp

■21デザインサイトにて「うつわ展」を見る。
http://www.2121designsight.jp/utsuwa_about.html
エルンスト・ガンペールのエッジの利いたシャープな木の器や、ルーシー・リィーの複雑な色合いの器が印象に残る。会場構成に関しては、遠くに置かれた器がやや見えにくかったのは残念だが、堅苦しさがなくて好感。

■「俄 六本木ヒルズ店」を見る。しっかりした什器。
http://www.niwaka.com

森美術館にて「万華鏡の視覚」展を見る。視覚をチカチカさせる作品が多かった。しかし、出口付近に設置されていた、リテュ・サリン&テンジン・ソナムによる「人間の存在に関する回答」という映像作品が強烈にインパクトがあり、それまでに見た作品を忘れてしまった。議論や思考は、脳だけでなく、身体も使いながらおこなってもよいはずなのに、僕たちはなぜじっとして脳内だけでおこなってしまうことが多い。考えれみれば、歩いているときにいいネタが浮かぶこともあるから、チベット僧侶たちの身体運動を交えた思考作業はあながちおかしくもないかもしれない。
http://www.mori.art.museum/contents/kaleidoscopic/