「スーパーホテルLohas東京駅八重洲中央口」が、快適すぎます。

というお話を今日はレポートします。
 

ここ5年くらいでしょうか、日本全国で、特にその都市部で、宿泊特化型ホテルが建設ラッシュです。2020年の東京オリンピックに向けて、まだまだ増えるでしょう。
  
2013年8月に東京駅近くにオープンした「スーパーホテルLohas東京駅八重洲中央口」も、いわゆる宿泊特化型ホテルに分類されるホテルです。
宿泊特化型ホテルというのは、宴会場やレストランなどを持たず、宿泊機能に特化したホテル。「機能的で便利でオシャレに生まれ変わった新型のビジネスホテル」です。
さて、この「スーパーホテルLohas東京駅八重洲中央口」(正式名称がちょっと長いなあ)、今後、ビジネスホテルや宿泊特化型ホテルを開発していく上で、大いに参考になりそうだったので、気づいた点をメモとして書き残しておきます。
   
宿泊した客室は、「デラックスダブルルーム(朝食なし)」。楽天トラベルで、11500円でした(平日)。
立地は、東京駅八重洲口の改札から徒歩5分程度。うまく八重洲地下街を歩いて、26番という階段を上がれば、地上に出て徒歩30秒くらいです。雨の日などには、とても便利ですね。
この立地で、この新しさで、この価格。相場より安価な価格設定と言ってよいでしょう。
 
      
では、「良い点」と「気になった点」を箇条書きにしてみます。
  
【良い点】
●東京駅から近い。なんといっても、「一に立地、二に立地」と言われるホテル業界で、東京駅からこの近さは、魅力です。重い荷物を持っている旅行者の方々には嬉しいでしょう。しかも、東京駅から近いということは、周辺には飲んだり食べたりする店が無数にあるということです。
●眺望が良い。これも重要です。都心のビジネスホテルでは、眺望が悪いケースが多いです。窓を開けたら、目の前に隣接するビルの壁が見える、みたいなことはけっこうあります。以前に都市部のホテルに泊まって窓を開けたら、お墓と線路しか見えなかったという部屋がありました。その点、このホテルからは、(部屋の方角によりますが)運が良ければ、丸ビル、新丸ビル、グラントウキョウなどの高層ビルが見えます。東京駅も少し見えます。
●デスクが広い。機能面から言うと、これはとても大切です。この立地ですと、基本的にはビジネスマンが泊まるわけですから、どれだけ気持ち良く仕事ができたかで、そのホテルの印象は大きく左右されます。しかも、この「デラックスダブルルーム」は、壁から天板が突き出しているL型のデスクなので、エグゼクティブ感があります(写真参照)。高級ホテルのスイートルームなどでは、L型のデスクになっているケースが多いですが、ビジネスホテルのデスクは通常、壁に接して設けられたデスクです。これを「I型」と呼びましょう。
では、I型に比べて、L型は何が良いのか。最大の違いは、「気分」でしょう。L型デスクの場合は、目の前に壁がないので、優雅な気持ちで仕事をできます。しかも、この客室がうまいのは、L型デスク横の壁面が、ミラー貼りになっている点です。つまり、そんなふうに優雅に仕事をしている自分が鏡に写るというわけです。ちょっと待ってください、「そんなの、自分大好き人間みたいで、キモい」とか言わないださい。一度試してみてください。それだけでテンションが上がって仕事がはかどるはずです。
●定番アイテムの「Wi-Fi(無料で全館内使用可)」「空気清浄機」「携帯充電器」が設置されています。これは、もはやビジネスホテルの定番備品と言えます。あって当たり前で、ないと「えぇ、ないの?!」というマイナスの印象を持たれてしまう。はっきり言って、空気清浄機が本当に必要なのかは疑問ですが、なぜかホテル業界では空気清浄機を置くのが当たり前という方向に進んでいます。宿泊者の立場から見ると、「部屋の空気をキレイにしたい」とは思いませんが、実際には、雨の日に靴や靴下を乾かすのに、空気清浄機が大変重宝します。
●32インチ液晶テレビも快適でした。ちなみに三菱製でした。
●湯沸かしケトルが「ティファール社」製である。こういう細かい備品は、ホテルの印象を大きく左右します。安いビジネスホテルに泊まると、ケトルが中国製であることが多い。些細なことと言えば、些細なことなんです。でも、こんなところに、お客さんは「あっ、私は、客としてもてなしを受けている」と感じるのではないでしょうか。
●アナログ時計が置いてある。またまた、細かいポイントで恐縮ですが、これも便利です。デジタル時計より、はるかに見やすい。
●大浴場がある。これは、最近の宿泊特化型ホテル業界のトレンドの一つです。地方を中心に展開している「カンデオホテルズ」などでは、以前から大浴場が一つのウリでしたが、ここ3年くらい、都心でも大浴場を備えた宿泊特化型ホテルが増えています。
例えば、東京・大井町アワーズイン阪急(シングル館)。 阪急阪神第一ホテルグループが運営するホテルです。ここは、シングルルームには、バスタブがなくシャワーブースのみですが、そのかわり宿泊者は、併設されている「おふろの王様」という温浴施設を利用することができます。
東京・原宿に2012年4月オープンした「ドーミーインPREMIUM渋谷神宮前」にも、超軟水の大浴場というのがついています。これが最高に気持いい。
ちょっと郊外の立地ですと、埼玉県羽生市の「ホテルグランヴィア羽生」がすごい。新しいホテルではないようですが、源泉かけ流しの温泉など11種類の温泉があり、そのうち5種類くらいは露天風呂です。広々していて、一瞬、埼玉ではなく草津蔵王に来たのではないかと錯覚するほどの充実ぶりです。
このように、大浴場が完備されていると、部屋が少々狭くても、部屋にバスタブがなくても、部屋がさほど最新でなくても、チェックアウトする時の全体的な印象として、宿泊者が「いやあ、なんだか気持ち良かったなあ。めちゃくちゃ疲れが取れたわ〜」と感じるわけです。
で、肝心の「スーパーホテルLohas東京駅八重洲中央口」に話を戻すと、こちらの大浴場には、「健康イオン水」と「高濃度人工炭酸泉」という湯を使った二種類のお風呂がありました。「高濃度人工炭酸泉」って、少々怪しげな響きですが、確かに、湯上がりに髪はサラサラするし体の芯まで温まるし、最高に気持ち良かったです。「高濃度人工炭酸泉」は侮れませんね。。。ということで、ぜひ夜と朝の2回入ることをオススメします。
 
なお、個人的な順位付けですが、「泊まってよかった!」というホテルの満足感に寄与するアイテムベスト5は、以下の順位です。「大浴場」「デスクの広さ(使いやすさ)」「ベッドの大きさ」「テレビの大きさ」「部屋の広さ」。結局、身体に直接触れるものほど、満足度に寄与しやすいということでしょうか。皆さんの場合は、どんな順位付けでしょうか。
  
【ちょっと気になった点】
●ベッドのヘッドボードに、チープなビニルクロスが張られているのが、若干残念でした。もちろん施工費を抑えるために仕方ないと思いますが、今はローコストでも見栄えのいい建材がたくさんありますから、しぶとく探せばもう少し質感のあるビニルクロスも見つけられるのではないでしょうか。
●ベッドが、マットレス剥き出しであること。写真のとおり、ベッドを横から見ると、マットレスがそのまま見えています。そのせいで、チープ感がそうとう漂いますが、これもコストを抑えるためと考えれば、仕方ないと考えましょう。
 
結局、「気になった点」は、上記2点くらいです。
というわけで、この「スーパーホテルLohas東京駅八重洲中央口」、コストを抑えながらも、最大限に利便性と快適さを追求してつくられたホテルだと感じました。
   
前回のブログで、ホテルを評価する際の評価軸を大きく二つ挙げるなら、「スペック」という軸と「ワクワク感」という軸だと書きました。このホテルは、低めに設定された宿泊単価を考えると、当然ながら「ワクワク感」を追求する余裕はないでしょう。そのため、徹底して「スペック」という軸の追求に注力しています。その結果、相当にコストパフォーマンスの高いホテルが生まれたわけです。
海外からの旅行者が泊まったら、この快適さに驚くのではないでしょうか。ここまで微に入り細に入り快適さや利便性を追求できるのは、日本人の気質ゆえだろうと感じます。ただし、日本人以外の人々が、ホテルにこれほどの快適さを求めているのかどうかは分かりませんが。
ただ、せっかく日本に旅行に来るのなら、都市型ホテルでも、大浴場を楽しんでいただきたいですね。
 
The hotel "Yaezakura no Yu Super Hotel Lohas Tokyo-eki Yaesu Chuo-guchi" is very comfortable.It is opened on Aug-17, 2013, and is near Tokyo Station.One of the attractions is a big bathhouse for the visitors, which is called "Dai-Yokujoh".You could enjoy the japanese style bath time and recover from your fatigue. 
http://www.superhoteljapan.com/en/
https://www.superhotel.co.jp/s_hotels/yaesu/