『幽霊たち』 リファイン集合住宅 新年会

■『幽霊たち』(ポール・オースター新潮文庫)を読む。
『ガラスの街』につづいて、大変面白い小説。
おそらく僕たちは皆、自分自身のことを「私」と呼ぶとき、その「私」は他の要素から独立して、かなり明確な境界を持った、不純物の混じらない存在だと感じている。でも、本当にそうだろうか。この小説は、僕にそう感じさせてくれる。
大雑把に言うと、日本の人々に比べてアメリカの人々は、「私」の独立性を強く感じているようだから、アメリカの読者がこの小説を読んだ時のほうが衝撃が大きかったのではなかろうか、と思う。
「見る人/見られる人」と「書く人/書かれる人」が無限ループしてしまうような筋立ては、まるでエッシャーの絵画のよう。そんな自己言及的な要素が随所に見られた。
巻末に、訳者を含め3人分の解説が収録されているが、どれもいい。思わず再読したくなる。

■取材にてスタジオ・エイチ・プラスの細村さんの事務所へ。面白いお話をたくさん伺う。
http://www.studiohplus.com/flametop.htm
東中野にて、青木茂さんがリファインした集合住宅を見学。居室はコンパクトだが、明るく快適。料理好きには、アイランドカウンターの部屋もいいかもしれない。既存の建物を改築しており、現在の法規では建てられない高さ(4階建て)が維持されており、4階は見晴らしがいい。この春から東京生活を始める方々にちょうどいいかもしれない。
http://www.aokou.jp/
■午前、全社会議。
■編集長と4月号の特集記事の打ち合わせ。実例の資料を前にして話をしながら、徐々にイメージが固まっていく。生産的な打ち合わせ。
■取材の段取りや準備。
■ホテルに関する取材で、日建スペースデザインを訪問。水周りの設計のポイントなどについて伺う。
http://www.nspacedesign.co.jp/
■社員全員でイタリア料理を食べながら景気良く新年会。日頃、あまり話せないメンバーとゆっくり話す。こういう会合は、予想以上にプラスの効果が大きい気がする。