OMOTESANDO KOFFEE プランテック 橋本夕紀夫さんと武石正宣さん

書きそびれていた2月の出来事など。

ギャルドさんにお邪魔し、GUCCIの京都大丸店のお話をうかがう。ゴールドのパネルやスモークガラスなどを多用した空間は、奥行き感があり豪華。詳細は、商店建築3月号にて。
http://www.garde.co.jp/

■「OMOTESANDO KOFFEE」へ。民家を改装したカフェ。といっても、店内に席はなく、コーヒースタンドといった趣。民家に土足で入ることには、一瞬戸惑ったが、店内では、丁寧なスタッフの方と、近所に住んでいると思しきおばさんが、ゆったりとおしゃべりしていて、和やかな時間が流れていた。「シンプル族」の感性をくすぐりそうな店だ。表参道を散歩する際には、ぜひおすすめ。
http://ooo-koffee.com

■「Aesop(イソップ)青山店」へ。イソップは1987年にオーストラリアで誕生したボタニカルスキンケアブランド。オーガニックな店内。内装デザインは、スキーマ建築計画の長坂常さん。
http://www.aesop-japan.com/
http://www.sschemata.com/profile.php


乃村工藝社のプランナーさんに最近手掛けた大型物件のお話をうかがう。

■取材にて倉俣史朗デザイン事務所へ。

■ところで、原稿を書いているときの強烈な集中力はどこから生まれるのだろうか。思うに、おそらく二つの源泉がある。
一つは、「読む人に理解してもらい、楽しんでもらい、『読んでよかった。勉強になった』と思ってもらいたい」という気持ち。
もう一つは、「僕の取材に応えて考えたり話したりしてくれた取材相手の人の熱意に報いたい」という気持ち。
この二つが揃わなければ、いくらお金をもらっても集中力は出ないし、逆に、この二つが揃えば、報酬なんてひとまずは関係ない。

■編集長と一緒に橋本夕紀夫さんの事務所にお邪魔し、橋本さんから近作のお話をうかがう。朱色やゴールドをアクセントとして渋く使った、ショップなどについていろいろうかがう。
http://www.hydesign.jp/contents.html

■プランテック大江匡さんに取材。話が適確で分かりやすく、それでいてゆったりした語り口で、穏やかな紳士といった雰囲気。
工場やオフィスの設計を手掛けているうちに、大江さんは、クライアントの業務プロセスに非効率的な部分が多くあることに気づく。そこで、空間の設計と同時に、業務の効率化も提案する必要を感じ、コンサルティング専門の系列会社をつくった。また、施工面での非効率にも気づき、「ならば、自社グループで施工会社を持ったほうが効率的だ」と考え、施工会社もグループに入れた。そんなふうに効率化を進めていったら、自然とグループ会社が増えていったそう。もはや、PLANTECグループ自体が一つのゼネコンのような存在になり、上流工程から下流工程までこなせるようになっているように見える。
大江さんインタビューの詳細は、5月号にて。
http://www.plantec.co.jp/link.html

■部内会議。電子化などについて。編集部のIT系に強いKさんから、すごいアイデアが飛び出す。
■品川の現場へ。
■代官山のフレグランスショップ「ルラボ」へ。とても親切にいろいろ説明してもらった。贈り物などにいいかもしれない。駅から近いのに、ゆったりとした贅沢な空間。
■リビナヤマギワのセール会場へ。
秋葉原をうろうろ。ラジオ会館に初めて入ってみた。フィギュアやキャラクター関連のお店は盛況のようだったが、昔ながらの無線機の部品を売っているようなラジオ会館らしいお店は、閑古鳥が鳴いているように見えた。

■アーキコンプレックスの廣瀬さんが来社され、最近設計したゲストハウスのお話をうかがう。
http://www.archicomplex.com

■全社会議。
■スープデザインさんにて4月号の特集の誌面デザイン打ち合わせ。
■品川の現場へ。

■パティスリー・サダハル・アオキのボンボンショコラをいただく。ものすごく美味しい上に、カラーもキレイ。素晴らしい。
http://www.sadaharuaoki.com

■かつてブティック「ニコル」などのインテリアデザインで、一世を風靡したインテリアデザイナーの横田良一さん(現在は「良一」ではく「凌一」)に取材でお話をうかがう。
バブル期には、年間に200〜300件のブティックを設計したという恐ろしい多忙さ。1年の三分の一が国内出張で、もう三分の一が海外出張という時期もあり、「朝ホテルのベッドで目を覚ますと、いま自分がどこの都市にいるのか分からなかった」とか。そんな中で、横田さんは、何を自分でやり、何をスタッフに任せるのか、また、何を変え何を変えないか、などと試行錯誤しながら設計をされていた。

インタビューの聞き手は、ベテラン編集者の内田みえさん。重要で本質的なポイントを滑らかに聞き出す内田さんのインタビュー術は、さすが。
詳細は、4月号にて。


■京橋のAGCスタジオにて、橋本夕紀夫さんと武石正宣さんのトークセミナーへ。
ガラス、透明素材、光などをテーマに、1時間を越える充実のセミナー。橋本さんと武石さんは、「月光のバーをつくろう」というような、かなり抽象的な初期イメージの共有をしながらコラボレーションされているそうだ。そして、その初期イメージこそがゴールになっていて、そのゴールに向けてブレずに設計作業をするから、完成した空間が、見る人に強い印象を与える。
その後、懇親会。

■最近、インターネットラジオで、ラウンジミュージックみたいな曲を聴いている。歌詞のないインストゥルメンタルの曲が多いので、集中して文章を書きたい時や本を読みたい時にヘッドフォンで聴くとよい。ゆったりしたリズム感が気持ちよく、高めのテンションを長時間保てる。こういう種類の音楽を「chill out」などと呼ぶらしい。クラブには、踊り疲れた人がクールダウンするための部屋があって、その部屋でこの種のゆったりした曲が流されていたために、chill outと呼ばれるようになったそうだ。
とくに気に入っているのは、「Cafe Monet」というチャンネル。
http://www.lifejive.com
こういう輪郭のぼやけたような緩い曲は、今の時代の雰囲気に合うのではないか。「フォーマル/カジュアル」「仕事/遊び」「男性/女性」といった二項対立図式の境界が曖昧になっている時代に、とても合っているように感じる。
軽いBGMとして聞き流せる音楽としては、30年以上前から「イージーリスニング」というジャンルがあって、ポール・モーリア、レイモン・ルフェーブル、リチャード・クレイダーマンといった人々が大活躍していたわけだが、かつてのイージーリスニング管弦楽器やピアノによるアコースティックなサウンドだったのに対して、「chill outミュージック」はとても電子的なサウンドだ。だから、パソコンのモニターを見たりSF小説を読んだりしているときのBGMに合う。