ウエディング施設 軽井沢 Lake of shimmer

だいぶ更新が滞ったので、ここ1ヶ月分くらいまとめて。

■編集長と9月号企画の打ち合わせ。編集長が考えていたことと自分が出したアイデアの方向性が、偶然にも同じで、トントンと話が進む。
...それから一ヶ月くらい経ってしまったので、その記事の取材も終わり、イメージに近い形で誌面ができそう。ウエディング施設の設計やプレゼンテーションのポイントに関するお話。
結婚情報誌『ゼクシィ』の圧倒的な影響力により、ウエディング施設の設計の仕方まで変容していることも分かり、興味深い記事に。

■原宿のウエディング施設とレストランを見学。緑に囲まれた贅沢な施設。

■打ち合わせで、池尻大橋のリカルドトッサーニアーキテクチャーへ。トッサーニさん本人とお話する時間があまりなかったが、店舗から街づくりまで、いろんなプロジェクトのお話を伺う。
http://www.tossani.com/home.html

■スタジオNOIへお邪魔して、イタリアやドイツの最新照明器具のお話を伺う。
インゴ・マウラーさんの美学も再認識した。既製の工業製品をうまく使い、レディメイドのアートのようでありながら、できあがりは美しく、見たことのないようなデザインを生み出す。更に、工業技術を駆使しているように見えながら、多くの製品が手作業でつくられており、職人技術を感じさせる。つまり、いくつもの意味で工業化に対する批評性を持っている。
白熱電球の使用を抑制し蛍光灯の使用を推進するEUへの鋭い批判も興味深い。マウラーさんは、水銀による水質汚染が原因で日本で水俣病が発生したことを知っており、そうした水銀への警戒感もあるらしい。
http://www.studio-noi.com/
http://www.ingo-maurer.com/

■原宿でカメラマンさんとロケハン。

■「ヨウ|清野燿聖事務所」へお邪魔し、佐藤さん松下さんに新しいウエディング施設の話などを伺う。
http://www.and-yo.net/

■増刊号関連の打ち合わせ。

■ナカサ&パートナーズの繁田さんが来社され、最近撮影したウエディング施設の写真を見せていただく。

■午前中、編集会議。

■取材の段取りの電話やメールをする。

コイズミ照明の新作発表会へお邪魔し、LED照明器具などの最新事情や開発の方向性を伺う。演色性や電球のような自然な光り方が追求されていた。
帰社していると遅くなるので、レム秋葉原の下の「CAFE BRAUNER」でコーヒーを飲みつつ、いろんなところへ日程調整の電話したり、先ほど聞いた話をまとめたり。このカフェは比較的静かでテーブルの間隔もほどよく空いており、電話をしたり資料を広げて書き物をするのに好都合だ。ホットコーヒーがおかわりできるのもグッド。
http://www.koizumi.co.jp/
http://r.gnavi.co.jp/e002402/

■連載の取材で、ソーイ塩地あきひこさんに、居酒屋やダイニングバーの設計方法に関してお話を伺う。最大限に席数を確保しながら、雰囲気のあるお店をつくるにはどうしたらいいか、など。

■打ち合わせ前に小腹が減ったので、「カフェ ラントマン」でジャガイモ料理を食べる。資料を読んだり。
エディターの藤田康朗さん(トゥー・ユー・アソシエイツ)の事務所へお邪魔し、打ち合わせ。いつも取材と原稿執筆をお願いさせていただくと、企画の趣旨を深く理解し、その取材対象の何が面白いのかを本質的なところまで掘り下げて下準備やインタビューをしてくださるので、大変充実した取材になる。また、いただく原稿の精度も高く、とてもうれしい。
http://www.two-u.co.jp/index.html

■ある取材の予定が、直前で取材先の都合が悪くなり延期となり、突然時間が空いてしまう。書店に寄ったり電話の用事を済ませたり。遠方の取材先に電話取材し、原稿を書いたり。
六本木「わら焼き屋」を見学する。炎が上がるオープン厨房。ディナータイム前のアイドルタイムにお邪魔したが、早くもいい匂いがしていた。前面道路に面して縁側のような空間がある珍しいつくり。
ミッドタウンで「メゾンカイザー」を見る。
けやき坂で「GIORGIO ARMANI」を見る。
六本木の交差点を歩いていたら、大学の先輩で丹下都市建築設計で大規模プロジェクトを手掛けられている本田さんにばったりお会いする。設計を担当されたモード学園コクーンタワーのオープニングで昨年秋にお会いして以来。現在は、中東で大きなお仕事をされている様子。

http://www.diamond-dining.com/shop_info/warayakiya/index.html
http://www.maisonkayser.co.jp/index.html
http://www.fashionsnap.com/news/2009/06/giorgio-armani-roppongi-hills.html
http://www.tangeweb.com/

■午前中、原宿にてウエディングバンケットの撮影。
下北沢へ移動し、取材と下見。
近年のウエディング施設は、「いかに多くの選択肢が用意されていて、挙式するカップルに『オリジナルの結婚式をつくれる』と感じてもらうことができるか」がポイントのようだ。例えば、バンケットが複数あるなど。
再び原宿に戻って夕方から撮影のつづき。自然が豊富なため、蚊に刺されまくる。

■表参道で和食屋さんを見学。
エイトインク三橋さんの御案内で、赤坂にて、とあるオフィスを見学。色っぽいラウンジとシンプルなワークスペースでメリハリのある空間。こんなオフィスで働いたら、いいアイデアが出そうだ。
再び表参道へ戻り、連載取材でバッハ幅さんにお話を伺う。幅さんの事務所が先月から青山へ引越し、便利で楽しい場所になった。

http://www.minamiaoyama-toshio.com/
http://www.bach-inc.com/

■取材にてラダックデザインアソシエイツ垂見さんにお話を伺う。垂見さんは、建築家らしい構築的な発想も、商業インテリアでの「おもてなし」の発想もできる、引き出しの多い、柔軟な建築家さん。
ウエディング施設の設計方法を伺う。
http://www.ladakh.co.jp/ladakh-d/noflash.html

■なぜか会社で大掃除。

■軽井沢へ行き、ウエディング施設の撮影。

■汐留にてデザイナーの友杉さんにお話を伺う。LEDを使ったお店についてなど。

■SOUP DESIGNにお邪魔して、打ち合わせ。

アクタスの方とザ・パブリックアフェアーズの方が来社され、パーティションなどに使える新商品のお話を伺う。
なお、子供と一緒に本が読める「ななめテーブル」もいい。

http://www.tpa.co.jp/index.html
http://www.actus-interior.com/index.html
http://www.actus-interior.com/service/news/events/kidsdesign090727/index.html

■7月最終週と8月初めは入稿期間で、オフィスにいる時間が長い。

■倉方俊輔さんのブログを読んでいたら、二川幸夫さんの「建築史家はヒマじゃなくちゃいけないよ」という発言が紹介されていた。
なるほど、名言である。
考えてみると、編集業もヒマじゃなくちゃいけないなあ、とつくづく思う。
http://kntkyk.blog24.fc2.com/blog-entry-287.html

■先日、日経新聞夕刊の連載「人間発見」に児童文学作家の上條さなえさんが登場していた。何気なく読み始めたが、壮絶な内容で、毎日読んでしまった。

吉岡徳仁さんの事務所から、3月にスイス・バーゼルで開催された時計展示会「バーゼルワールド」でのスワロフスキーブースのデザインに関するお知らせメールをいただく。
タイトルは、「Lake of shimmer(輝きの湖)」。無数の小さなミラーが風に揺れる仕組み。
吉岡さんのデザインを拝見していると、「人工的な素材を使って自然現象を模倣する手法」と「自然現象の美しさや神秘性を人為的な仕掛けによって倍加させる手法」の二つに大別できるのではないか、と感じる。
ストローや綿を使ったシリーズは前者だろう。「ヴィーナス-結晶の椅子」などは後者だろう。
この「Lake of shimmer」は、前者と後者の要素を併せ持っているように見えて、興味深かった。

 動画: http://www.youtube.com/user/tokujinyoshiokamovie
 画像: www.tokujin.com

ところで、キネティックな作品やオプティックな作品を雑誌の誌面で伝えるのは難しい。

ネットラジオで80年代のヒットソングばかりが流れるラジオ局の放送を聴く。「977music」というラジオの「The 80's」というチャンネル。これはいい。しかも、歌詞まで表示される。
流れるのは、BON JOVI、JOURNEY、DURAN DURAN、BANGLES、VAN HALENPHIL COLLINSTHE ALAN PARSONS PROJECT、CHICAGO、DARYL HALL&JOHN OATES、STARSHIP、HUEY LEWIS&THE NEWS、CYNDI LAUPER、TEARS FOR FEARSなどなど。ベタベタな80年代アメリカンロック&ポップスが多い。(DURAN DURANなどはイギリスだけど)
いま聴いてみると、音作りが単純なせいか聴きやすい。高音のヴォーカルが多く、ロマンチックで哀愁漂う分かりやすいメロディーとベタな明るさが耳に馴染む。
80年代の洋楽をリアルタイムで聴いたことはないのだが、90年代以降にヒットした曲と比べても、80年代の曲のほうが作曲レベルが高かったように思うが、どうだろうか。そう感じるのは世代的にこの時代の楽曲が身体に馴染んでいるという理由によるのだろうか。つまり、50〜60歳代の人に言わせれば、「いや、プレスリービートルズのほうがよかった」と言うのかもしれない。
ちなみに、建築の世界で考えても、80年代はアメリカという国が今よりもずっと輝いていたようだ。いま見れば軽薄にも見えるが、ポストモダンの建築家が登場したり、ホワイト派やグレー派と呼ばれる数組の建築が台頭したりしていた。商業施設でも、日本の開発者がアメリカのショッピングモールなどをこぞって視察に行っていた。今よりもアメリカ建築が注目されていたようだ。
http://www.977music.com/

■7月号で高瀬写真事務所の高瀬一博さんに大変お世話になった。大崎に撮影スタジオを持っていらっしゃるとのこと。機会があれば、プロダクトの撮影などもお願いできたら、と思う。

■先日取材させていただいたラダックデザインアソシエイツさんから、メールニュースをいただいた。それによると、ウエディング施設である「高崎モノリス」が、「東方神起」のプロモーションビデオのロケ地になったとか。全館を使って撮影されたそうである。これは、大変興味深い。二次元の画像で映したときにビシっと決まるような、絵になる空間がいくつも用意されているということだろう。そして、設計者の垂水さんもおっしゃっていた「いかにも結婚式場という雰囲気ではないように設計した」という要素も、こうした撮影を可能にした理由だろう。

■GENETO山中さんから、京都にて「TANADAピースギャラリー」が完成したという連絡をいただく。京都に行く機会があれば、お邪魔してみたい。