こんにちは。


◆大変居心地のよい行きつけのカフェについて、5店ほど。
4店は、オフィスから近い西新宿。1店舗は新横浜。
  
まずは、「Paul Bassett 新宿」。西新宿の野村ビルの地下。ゆっくりランチを食べたい時や、じっくり資料や書籍を読みたい時に行く。
ここは、最高に居心地がよい。ソファ席、ベンチ席、円卓、大テーブル、明るい席、暗い席など、様々なタイプの席があり、気分や用途によって豊富な選択肢から席を選べる。これは、リピーターを獲得するには重要なポイントだ。そして、大音量のBGMが響き、店内中央には陽光が降り注ぐ。「カフェ」という業態にふさわしい自由な雰囲気が濃厚に漂っている。
また、スタッフの方々の接客の距離感も素晴らしい。あまりマニュアル化された接客ではなく、自然でカジュアル。例えば、スターバックスの接客では、時々「マニュアル化されたカジュアルさ」を感じることがあるが、この店はそういうこともない。とてもナチュラル。もちろんスターバックスのように多店舗展開すれば、カジュアルさでさえマニュアル化せねばならないのは致し方ないかもしれない。
フードでは、ランチタイムのカレーやパンケーキがおすすめです。もちろんコーヒーも美味しい。
パンケーキは、今年4月にオープンした渋谷ヒカリエ内の「ポールバセット」で人気となったため、先日、新宿店のメニューにも加わった。同じパンケーキでも、渋谷店のほうが200円くらい高い。理由はおそらく、渋谷店の方はセルフサービスではないということと、渋谷店の方が席数が少ないこと、そしてヒカリエの賃料の高さゆえだろう。
http://www.paulbassett.jp/shop/index.html
       
 
  
◆続いて、「PRONTO IL BAR 新宿野村ビル店」。
ごく普通のプロントのだけれど、オフィスから近いので、頻繁に利用。
席数は64席。半分くらいが喫煙席だが、ガラスパーティションと空調でしっかり分煙されているので気にならない。
この店には、7人がけの大型テーブルがあり、これが気持ちいい。先の「Paul Bassett 新宿」もそうだが、大型テーブルが一つあると、店内にゆとりと自由な雰囲気が生まれる。
特に、大型テーブル席が、ガラス開口部に面しており、とても明るいのが嬉しい。
やはりと言うべきか、コーヒーの味は他のコーヒー店にかなわないが、パスタメニューがよくできている。バリエーションも豊富だし、頻繁に新メニューを出す。味も安定している。個人的には、「じゃこと高菜のパスタ」がお気に入り。夜はバーとして営業するため、一般のカフェより厨房施設が充実しているのだろう。
http://www.pronto.co.jp/shop/detail.php?shopid=203
 
 
◆次に、今年6月にオープンした「サンマルクカフェ 新宿アイランド店」。
サンマルクカフェも、全国に270店くらいあるから、珍しい店ではないが、「新宿アイランド店」は大変広くて居心地がよい。以前この区画には、バーガーキングが入居しており、たしか3、4年営業していた。
このサンマルクカフェは、特に、イスが工夫されており、ベンチ席もソファ席もカウンター席も、ゆったりした座りやすいイスが採用されている。例えば、スターバックスのベンチ席は、背もたれが垂直である場合が多く、30分くらい読書をしていると疲れてくるのだが、この店のベンチ席の背もたれは、少し後ろに傾斜しており、長時間読書しても疲れにくい。ゆったり資料や本を読んだり、企画案などをまとめたい時には、よくここへ来る。
良いか悪いかわからないが、いつもほどよく空いているのも、嬉しい。
サンマルクカフェといえば、やはり看板メニューの「チョコクロ」。他のサンマルクカフェでも同様だと思うが、レジに並ぶ客の目の前でチョコクロを焼いているので、食欲をそそる。ここに来たら必ずチョコクロを食べる。
この店の居心地がよい理由として、区画の床の形が不整形で入り組んでいる点が挙げられる。そのため、入り隅になった隠れ家風の席が多数できて、居心地のよさを増している。奥には、ミーティングルームのような半個室もあり、これは、ビジネスマンの打ち合わせなどに大変重宝しそうだ。ところが、「床の形が不整形で入り組んでいる」ということはこうしたメリットを生む反面、デメリットがある。それは、店内の隅々にスタッフの目が行き届かなくなること。だから、この店舗では、テーブルの清掃が追いついておらず、客が「テーブルを拭いてもらえますか」とスタッフにお願いしているシーンを何度か見た。かといって、もし店の隅々のテーブルの清掃までこなそうとしたら、おそらくもう一人スタッフを増やす必要があり、そうすると人件費がかさみ、この低価格帯が実現できなくなる。これは悩ましい点だ。
もう一つ気になるのが、チョコクロは美味しいのだが、メニュー全体に「パンチがない」ことだ。迫力がないというか、「食べた」という満足感が弱い。チョコクロを中心としたカフェなのだから当然かもしれないが、もう少しパンチのあるメニューがあると、ランチ利用客も増えそうだ。例えば、パン関連のメニューはあるのだけれど、パン専門の店と比べると、やはりパンチが足りない。パン専門店とは目指す業態が違うから比較しても仕方ないかもしれないが。一応、パンチが弱い理由を考えてみた。理由の一つに、原価率の低さがあるのではないか。手元の資料によれば、ざっくり言うと、サンマルクホールディングスの店舗の原価率は2割強、ドトール日レスホールディングスは約4割、スターバックスコーヒージャパンは3割弱というところ。サンマルクホールディングスがもう少し食材にコストをかければ、食べ応えのあるメニューも提供することができ、リピーター獲得につながるのかもしれない。
僕自身、チョコクロ好きなだけに、サンマルクカフェにはいろいろ期待してしまう。ひとまずチョコクロを食べに、今後も通うだろう。
http://r.gnavi.co.jp/gb00411/


 
◆そして、「タリーズコーヒー 新宿小滝橋通り店」。
ここもスタッフの方々のサービスがほどよい距離感で大変心地良い。
この店は、少なくとも7年以上はここで営業しているので、安定している店のようだ。
しかも、数ヶ月前に、店内をリニューアルし、喫煙席が縮小され、禁煙席が拡張された。非喫煙者には大変嬉しい方向性のリニューアルだ。というより、この方向性は、当たり前といえるかもしれない。タリーズコーヒージャパンは、創業15年を迎えた。ちょうどこの15年間、日本の喫煙率は減少し続けている。たしか97年くらいがピークだったはずだ。つまり、喫煙者を優遇しても、タリーズにとって、これまで営業的にあまりメリットはなかったのではないか。
そのリニューアルで、禁煙席には大型テーブルが置かれ、壁際のベンチ席が増えた。先に「Paul Bassett 新宿」「PRONTO IL BAR 新宿野村ビル店」で書いたようように、ここも大型テーブルの導入で、空間にゆとりと自由さが生まれた。空間に求心性も生まれた。
2、3年前からだろうか、タリーズも一部の店舗でパスタメニューを始めた。「新宿小滝橋通り店」にもパスタメニューがある。真面目につくっている印象の味わいで、よいと思うのだが、まだまだシンプルで、発展途上という感じも受ける。同じようなカフェのパスタメニューと比べれば、「プロント」や「エクセルシオールカフェ」のパスタメのほうが成熟しており、複雑なレシピでつくられているように感じる。
カフェ業態で客単価を上げようと考えた場合、パスタはおそらく比較的大きな厨房や複雑な食材を必要としない参入しやすいメニューなのかもしれない。
なお、このカフェの立地は、西新宿の小滝橋通りに面しており、前面道路の通行量も多く、客がどんどん入れ替わる。そのせいか、なんとなく街角の広場にいるようなゆったりした気分を味わえる。
 
新宿区西新宿 7-8-13 栗原ビル1階
http://buzz-squad-caravan.blogspot.jp/2012/05/blog-post_5054.html
 
◆上記4店は西新宿の店だが、番外編として、新横浜にて行きつけのカフェを1軒。
「BRASSERIE LA CLASSE 新横浜店」。
上部には高い吹き抜けが広がり、気持ちのよい空間。カフェとしてもレストランとしても使える。
新横浜の駅ビルの10階なのでアクセスはよいのだが、意外といつも空いていて、好きな席を確保できる。一人でじっくり本を読むのにも、友人たちとワイワイ話すのにも使える。
ホテルアソシア新横浜のロビーフロアに隣接しているので、旅行者が横を通り抜けていき、ちょっと旅行気分を味わえるのもよい。新幹線に乗る用事などで新横浜へ行った際には、オススメの店だ。
http://laclasse.jp/shop_shin-yokohama.html