商業空間にとって、BGMは大変重要な要素です。

BGMが、メニューやインテリアの雰囲気と合致しているか。それによって、その店の印象が大きく左右されます。その意味でBGMは、空間を構成する「建材」の一つと言えます。
どんな曲が流れていたか憶えていなくても、「なんとなく居心地の良い店だった」という印象を持ったとしたら、そこにBGMが少なからず関与しているかもしれません。
  
スープ専門店「スープストックトーキョーSoup Stock Tokyo)」が、コンピレーションアルバム第2弾「Soup Stock Tokyoの音楽2 −Music For Soup Stock Tokyo vol.2−」を12月11日に発売します。

もしあなたがスープストックトーキョーが好きならば、店内にどんな音楽が流れていたか思い出してみてください。思い出せますか?
私もスープストックトーキョーが大好きで、頻繁に行きます。しかしどんなBGMが流れていたかと聞かれると、はっきり思い出せません。ただ、なんとなく、自己主張の弱いボサノバ風のゆったりした心地良い音楽が流れていたという印象があります。一言で言えば、なんとなく気持ち良い音楽。そう、つまり、スープストックトーキョーの業態イメージに合致しているわけです。
スープストックトーキョーは、昼でも夜でも、日常生活の中で頻繁に気軽に立ち寄てもらうことを狙った業態です。だから、インパクトや個性の強すぎるBGMは合わない。自宅にいるような気分に浸れるリラックスミュージックがよい。というわけです。
  
さて、CDの内容です。
プレスリリースによれば、「問い合わせも多い店内のBGMとその世界観を持つ新たな楽曲をご家庭でも楽しんでいただけるよう選曲した1枚」とのこと。
「Moon River」「Good Day Sunshine」といった名曲のカバーも入っています。
選曲を手掛けているのは、スープストックトーキョーの店内BGMを担当するセレクターの松永耕一氏(a.k.a. COMPUMA)。
 
スープストックトーキョーは、若い女性客の比率が大変高い店。店舗デザイナーや、店舗を運営しているオーナーの方々にとって、空間デザイン、業態、メニューなどとBGMの関係について改めて考察してみるよい機会になるかもしれません。


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Soup Stock Tokyoの音楽2

Music For Soup Stock Tokyo vol.2 Selected by Koichi Matsunaga(a.k.a.COMPUMA)
レーベル:P-VINE 販売価格:¥2,100(税込)
発売日:2013年12月11日
全国レコード店、WEBレコード店にて販売予定
Soup Stock Tokyo一部店舗にて12月1日より先行発売

収録曲
1. Transparente / Agustin Pereyra Lucena
2. Swell / Quiet Nights Orchestra
3. Moon River / Roman Andren
4. So O Samba / Roberta Lima
5. Bossa Cuasi Nova / Agustin Pereyra Lucena
6. Good Day Sunshine / トウヤマタケオ
7. Beautiful Love / Myron & The Works
8. There’s Nothing Like This / Omar
9. NYC Tonight(坂本慎太郎 Version Inst.)/ Dump
10. Mais ou sont passees les gazelles ? / Lizzy Mercier Descloux
11. Yeah Y’all / DJ Mitsu The Beats feat. Roddy Rod & Kev Brown
12. かぜよふけ うみよなけ / Soggy Cheerios
13. Yakiimo / Simone White
14. Everybody Wants To Rule The World / Tomoki Kanda
15. Love Theme / David Reinhardt Trio
16. Happy New Year / Adam Dunning
17. Love Me Tender / Pato Fu

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