「Good People & Good Coffee」へ行ってきました。

これは非常に個性的な空間。
 

 

初めてこのスペースを訪れた人は、1分間くらい、「何だこれは? 事務所? ギャラリー? カフェ?」という、すんなり理解できないものに遭遇した時の違和感を持つのではないでしょうか。
だって、エントランス横のソファでシティボーイ風のお兄さんが昼寝してるんです。。。で、壁には材木みたいなものが何本も立てかけてある。奥のほうでは、小さなカウンターに座った3人のお客さんが、カウンター内のお兄さんと趣味の話なんかしている。う〜む、不思議な空間。
けれど、部外者である私がずかずか奥まで入っていっても、誰も気にも留めない。なんだ、この得体の知れなさと、それでいてこの居心地の良さは。
 
そんな違和感のおかげで、五感が研ぎ澄まされ、なぜか気持ちいい。

 
  
で、施設内をウロウロしてみて、わかりました。ギャラリー、コーヒースタンド、クリエーターのシェアオフィスが合体した施設だったのです。
しかも、こんな場所で!! 池尻大橋から徒歩7、8分の住宅街ですよ。
 
いただいたのは、エスプレッソ。スタンダードな味で、安心感がありました。
非常に嬉しいのは、コーヒーを、カウンターだけでなく、ギャラリースペースで飲んでもよいということ。私が訪れた時には、ギャラリースペースで、スペインの写真家、CHUS ANTON(チュス・アントン)さんの個展をやっていました。フィルムのコンパクトカメラで撮ったという日常的な写真作品が、このギャラリーとマッチしていました。
細かい話ですが、このギャラリー内のカウンター席に座ると、目の前に横長の窓があり、そこから前面道路が見えます。ただし、前面道路が坂道になっているので、地面から50センチくらいの高さに自分の目の高さがくる。つまり、通常より低い位置から地面や街並みを眺めることになる。これが、気持ち良いんです。文字通り、日常をほんの少し違う視点から見ているような気分。でも後ろを振り返るとギャラリーの壁面には、アート作品という非日常的な世界が広がっている。
本来、カフェに行くことの楽しみの一つは、ほんのわずかな時間、日常生活から一歩身を引いて、日常性と非日常性の中間くらいの場所から、自由でリラックスした精神状態で、自分自身の日々を振り返ってみることではないでしょうか。あるいは、物思いに耽ったり、逆に何も考えずに道行く人や自動車を眺めたりする。そんな時間ではないでしょうか。
このカフェは、その魅力を提供してくれる場所です。
  
というわけで、この「Good People & Good Coffee」、最初は、得体の知れない雑多な空間に緊張感を強いられたはずなのに、あら不思議、帰る頃には、「もう少しここで、ゆっくり小説でも読みたいなあ」と思っているのでした。
皆さんも、このビルを一度、探索してみてはいかがでしょうか。
  

  
   
東京都目黒区東山3-18-9
月-金 8:00-17:00 土日祝 10:30-18:30 不定
http://goodpeopleandgoodcoffee.com/
  
  
〈勝手に採点〉
 ロケーション ★★☆☆☆
 メニュー ★★★★☆
 サービス ★★★★☆
 インテリア ★★★☆☆